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代車料その1~代車料に対する保険会社の誤解

こんにちは。弁護士の田代です。今回は、代車料についてご説明致します。

交通事故により車が破損してしまった場合、車の持ち主は、車を修理に出したり、あるいは、新たに別の車を購入したりする必要があります。しかし、車の修理や買換のためには、ある程度の期間が必要となるため、その間代車を利用するケースがよくあります。そして、このように代車を利用料金が代車料といいます。

私は、代車料については、保険会社との間でトラブルになりやすい印象を持っています。

 

トラブルになりやすい最大の理由としては、保険会社の代車料に対する誤解です。私の経験上、保険会社は、正当な理由なく、代車料の賠償を拒否する傾向があります。裁判実務上、代車料は比較的認められやすい傾向にあります。すなわち、日常生活や通勤や仕事のために車を使用する必要があり、実際に代車を使用したのであれば、代車料の賠償が認められます。

 

ところが、保険会社は代車料の賠償を拒否することが多々あります。その理由を尋ねると、例えば、代車料は間接損害であるだの、被害者に1割でも過失がある場合には認められないだとの口を濁します。しかし、そもそも、代車料は間接損害ではありません。また、被害者の過失についても、過失割合分を減額するのであればともかく、代車料全額の賠償を拒否する理由にはなりません。

 

ところが、保険会社の中には、そのような誤解をもって被害者との交渉に当たっている担当者が少なからずいます。運悪くこのような担当者に当たった場合、弁護士であれば、法律文献や裁判例などを使って保険会社の説得に当たりますが、専門家でない方が交渉を進めるのは大変かと思います。

 

もし、保険会社との間で代車両についてトラブルになっている方がいましたら、まずはお気軽にご相談いただければと思います。

最終更新日:2018/09/28

著者紹介

弁護士 田代 隼一郎 

おくだ総合法律事務所 所属 

平成24年 弁護士登録  福岡県弁護士会所属 

九州大学法学部卒  大阪大学大学院高等司法研究科修了